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2005/04/06

ローレライ

 結局3回観ちゃったよ。いやね、最初は嫌な予感がしたんだ。あっちこっちの映評みてると、やれCGがチャチいだの、やれ戦争映画にマンガを持ち込むなだの、散々な云われ方をされてるんで、多少は二の足を踏まないではなかったんだ。でも観てみたら印象がガラリと変わった。そりゃ確かにCGはチャチいかもしれんけど、ある意味それは仕方ないよ。最も表現の難しい火と水を描こうとしてんだもん。最初っからハードル高すぎ。オレは割と気にならなかったなあ。それくらい、話はよくできていた。マンガを持ち込んだって見解を持つ人は、よほど了見が狭いんだと思う。別にそこを描きたかったわけじゃないもの。確かにあんな機械は今のテクノロジーでもできっこないけど、だから何? CGの話もそうなんだけどね、別に映画ってそうした小道具を見せるために存在するわけじゃなくって、大事なのはお話でしょ。その意味ではうまく「嘘」をついてたな。
 ただ、途中でどうしても気になったのは、艦長が全乗組員に向かって「艦を降りるか否か、自分で考えて決めろ」って迫るシーン。お話上、確かに全員が残りましたってのがカッコいいんだけど、そういう軍事ロマンチシズムって大嫌いなのよ、オレ。ところが本作ではちゃんと、降りるやつもいるし残るやつもいるっていう描き方をしてた。やるじゃん。
 本作が描いている時代からすると、観客は「未来人」なわけで、何が起こるか既定の事実として分かっているという特殊な目線に立っているわけだ。その未来人に向かって、堤くんが語りかけるシーンもいい。それを否定してかかる艦長もいい。そういうテーマ性なら大歓迎だなあ。
 脚本上、唯一の難点は、最後の艦長の科白。あそこはやっぱ「さぁ、銀座へ繰り出すぞぉ」とかなんとか云ってほしかった。性格的にそういうこと云えるキャラクターじゃないのは分かるけど、流れ的に最後なんだから云わせてしまっていい。それだけの勢いはあると思った。
 それでも、全ての世代に性別を問わずお薦めできる珍しい日本映画。こういうのを撮れるんなら、まだまだ日本映画も捨てたもんじゃないと思える。ただし、絶対に劇場で観ること。「映画」をモニター画面で観ていいのは監督だけだよ?(笑)

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