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2006/04/24

ウルトラマンメビウス第2話「俺達の翼」・第3話「ひとつきりの命」

 相変わらずスゴい。何でこうもツボを突いてくるのか。

 第2話。科特隊にあたる新生「チームGUYS」のメンバーが、参加するか否か悩む話。そのへんの心理描写を30分番組で描ききるのは無理があるので不問としたい。説明しきれていない事情(サッカーやらバイクやら、それらの世界を捨ててGUYSに参加するには、それなりのサイドストーリーがあるはず)は、今後それぞれのキャラクターが主役の話のなかで回想すればいいことだ。それよりも個々のキャラクターが早くも立ち始めた点を評価すべきだろう。特に話の緻密さと組み合わせてきた点が評価できる。例えば今回の怪獣は「帰ってきたウルトラマン」に登場したグドンなのだが、すでにGUYSのデータベースに登録されていることになっており、「ツインテールが主食だ」などとキャラクターの1人(林寛子の息子という設定。そのうち野球チームを作るんじゃないかと楽しみにしている)に語らせているのである。むしろ隊長(とおぼしき)田中実のキャラが一番みえない点のほうが問題だ。田中実自身の演技力の稚拙さもあるのだろうが、今ひとつ何を感がえているのか伝わってこない。であれば、そこはキャラクターの設定側でカバーしてあげないと、何ってったって隊長なんだから全体のストーリー展開にもかかわってこざるをえまい。早急な修正を望む。
 さて、設定としてもう1つ、過去の怪獣・宇宙人から手に入れたテクノロジーをアレンジして、GUYSの武器その他に応用している、という、非常にポンと膝を打ちたくなるような設定がある。この説明はすばらしい。機体のマニューバーが特殊(飛行音SEはセブンだな)なのをこれで解釈するだけでなく、後になかなかな場面を用意している。使用許可をいちいち上層部に訊かないといけないという限定感もいい。あ、そうそう。機体の発進シークエンスのバックで流れる曲は、やりすぎである。あからさまにワンダバダ、ワンダバダ…と(アレンジはしてるが)始まったひにゃあ……泣きそうになった(爆)。ちなみに、この男性スキャットによる曲(セブンでウルトラホーク1号が発進するときの曲)以降、ロボットアニメなどで発進シークエンスを「ワンダバ」と呼ぶようになったのは有名な話だ。

 第3話。ようやくテーマが判明してきた。要するに「成長するウルトラマン」あるいは「成長するGUYS」ということだろう。前話で正式にGUYSのメンバーとなった面々だが、冒頭いまだ引きずっているあたりは好感が持てる。また第1話で「あの野郎、ビルを盾にしやがった」と罵られたウルトラマン、第2話では戦う場所をあえて市街地から逸らした点を評価される。……が、超絶的な力を備えたウルトラマンさえいれば、GUYSなんかいらないのではないかという感覚は、絶えず彼ら(というかうち1人)をさいなませ続ける。しかし、ここで「かつていたウルトラマン」という設定が生きてくる。「かつてウルトラマンは何度か命を落としたことがある」事実がデータベースに残っていて、これを契機に共闘という路線を浮上させるあたりは秀逸である。しかもこれを「ウルトラマンは3分間の命を削って戦っている」と解釈する。つまり25年ぶりに出現した怪獣に対し、あらかじめ備えるために組織されていたGUYSだが、同時にウルトラマンも現れて「しまった」ため、存在意義に疑問を抱く隊員もいる。そうしたキャラクターに戦い続ける動機を与えるには、十分すぎる設定と言える。さらに、そこへ現れる怪獣がバードン。すなわち、かつてタロウとゾフィーの命を奪った怪獣である。
 そして……第3話ではやむをえず市街地での戦闘と相なるのだが、もちろん市民に被害を及ぼすわけにはいかない。この難しい命題を救うのが例の過去のテクノロジーの応用「メテオール」という設定である。何とGYUSとウルトラマンが共闘して爆発炎上する怪獣のまわりにバリアを張り、被害の拡大を防ぐのである。こ、これはスゴい……。
 最後、主人公がついうっかり「メビウス」の名を口にしてしまうと、「そりゃいいじゃないか」という話になる。な、なるほど……。こちらが第1話でコメントした不自然さを第3話になってから解決してくれたか。

 ボウケンジャーも同様だが、TVシリーズというものは最終回が来るまでが1作品とカウントしているため、現段階では何らの評価も下さない。が、現在のところまでは、欠点も含めて満点である。

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