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2006/08/15

妖怪大戦争

24

 DVDにて鑑賞。劇場で観なくてよかった。きっと激昂していたはず。
 まぁその、なんだ、決して悪い出来の作品ではないのだが、あまりにも中身がなさすぎる。子どもの学芸会を観ているような印象。子どものやることだから大目にみてやるが、これでカネとられたひにゃサギですぜ?
 もぉストーリーを語る必要もない。妖怪が戦争する話。それだけである(ほんとはちょっと違う)。この作品、正直いって話はどうでもいい。次から次へ登場するキャラクターや妖怪たちを誰が演じているか、それを楽しむためだけの作品である。主人公の少年に天才子役の誉れ高い神木隆之介。だが残念ながら神木くんの魅力は「ハウルの動く城」ほどには活かされていない(ハウルが良い作品というわけではない。念のため)。母親に南果歩、父親ともう1役に津田寛治。この人はこういうとこに便利に使われるなあ。おじいちゃんに菅原文太。よく出たなあ。ただこの人、実はストーリー上の重要なキャラクターである。最初なんの関係もないのに後から話に噛んでくるのが(お前はもうお笑いを忘れたのか)宮迫博之。ここいらへんが人間側。妖怪側には、岡村隆史、近藤正臣、阿部サダヲ、田口浩正、遠藤憲一、根岸季衣、石橋蓮司、忌野清志郎、竹中直人といった方々が顔を出す。ちょっと引きつけられたのが高橋真唯。もとは人形(ひとがた=式神のようなもの)だったのが妖怪になっちまった川姫という役をなかなか魅力的に演じている。敵役の妖怪に栗山千明と豊川悦司。ほかに、まぁ出るわ出るわ、あちこちに、佐野史郎、柄本明、徳井優、板尾創路、ほんこん、蛍原徹、田中要次といった方々が、ほんの少しずつ出てくる。ちょっと触れておきたいのは、ろくろ首を演った三輪明日美という役者。いや、本人はどうでもいいのだが、その姉が同じく役者をやっている三輪ひとみ。この人、忍風戦隊ハリケンジャーで覚羅(御前様)を演ってた人。ウルトラマンティガの実相寺監督作「花」にも出ていた。割とマニアックな役者である。関係ないけど。
 さて、何だってこんなふうに出演者にしか目が向かなくなるかというと、原因はこの作品の成立過程にあると云える。発端は、水木しげる、荒俣宏、京極夏彦、宮部みゆきの4氏がプロデュースチーム「怪」を組織したこと。したがって旧作・妖怪大戦争を下敷きにするかと思いきや、荒俣宏が「帝都物語」の続編的性格を持ち込み(そのため豊川悦司が加藤保憲役で出てくる。何で嶋田久作じゃないんだ?)、さらに自らを「作家」と考える方々が自らのアイデアを持ち寄った。一見ほほえましい光景だが、結果として内容のない、バラバラな作品になってしまった。一言で云って「悪ふざけが過ぎる」のである。ちょっと007のカジノ・ロワイヤルを思い出してしまった。ちなみにプロデュースチーム「怪」のメンバー+大沢在昌は、いずれもチョイ役で出てくる。このへんからして悪ふざけである。故に脚本も三池崇史、沢村光彦、板倉剛彦の3人による共同脚本。話がバラけるのも頷ける。さらに監督が、悪ふざけをやらせたら右に出るのは堤幸彦くらいなものの三池崇史である。悪ふざけモード全開になって当たり前ではないか。
 オトナがカネを払って観る作品ではない。

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コメント

 あれ? 神木隆之介って知らなかった? 本格的な出演はTBSのドラマ「グッドニュース」で中居くんの息子役だったけど、その直後だか直後だかくらいに「仮面ライダーアギト」に出てたよ。最初の3~4話だけだったけど。

投稿: Smith | 2006/08/26 22:09

うちもDVDをレンタルしてつい先日見たよ~。
あの子役、演技が上手だなぁと思ってたら天才子役として有名な子供だったのね。知らなかったよ。(^^;)

確かにどの妖怪を誰がやってるかを探すのは面白い、、けど、、あまりにも変わりすぎて「え~??!!」ってのが多かったなぁ。(笑)

おじいさん役が菅原文太さんなのにも驚かされました。

最後に「怪」のメンバーが作品の中で出演してましたね。私は京極夏彦氏の小説が好きなので、どれがそうなのか探しちゃいました。
歌舞伎メイクをしたのがそうでしたね。(笑)

荒俣宏の「帝都物語」も読んだなぁ。
加藤役がトヨエツだと分かったのは最後の出演者紹介スクロールでした。(汗)

投稿: やっぴゃん | 2006/08/16 20:26

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