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2006/08/03

フライ,ダディ,フライ

41

 「マイ図書館」シリーズ第3弾。したがってDVDにて鑑賞。

 何度も云うようだが、オレは脚本第一主義である。話がつまらなければ演出がよかろうが役者がよかろうが点数は低くなる。今回もまた話の出来がよくないので堤真一と岡田准一の好演も霞んでしまう。

 娘(星井七瀬)が名門高校の莫迦ボクサー(須藤元気)に殴られ、怒りに駆られた父親(堤真一)が包丁もってその高校に殴り込もうとするのだが、殴り込みに行く高校を間違う。で、どういうわけかその間違った高校にいた在日朝鮮人の高校生(岡田准一)に弟子入りし、夏休み1か月かけて修行、父親が莫迦ボクサーに復讐するまでを描いた話――の、はずなんだが……。

 どうしたいの? これってコメディなの? マジな復讐譚なの? それとも中年を据えた青春映画なの? どうにも脚本あるいは演出もしくは編集の筋が通ってない。したがって、いちいちキャラクターの動機づけが説明不足に陥る。
 例えば父親が復讐に萌える……いやいや燃える動機はハッキリしてるのだが、ハッキリしすぎていて、これではコメディにならない。ところがトレーニング場面は明らかにコメディ。莫迦ボクサーは明らかにスラプスティックに描かれているのだが、最後はやはりコメディの悪役になってしまう。1人だけずっとマジなのが岡田くんなのだが、だとするとコメディとの絡み方が説明できていない。あのキャラだと同じ高校の子たちとつるんでる理由が不明。それからその高校の子たちも、なんで堤くんの手助けをするんだか説明できていない。星井七瀬とつながりがあるとか、須藤元気に困っていたとかの説明がない。

 いや、話はいろいろ琴線に触れる部分があんのよ。ケンカ教えるシーンってさ、あれ多分プロのボクサーが教えてるんだと思うんだけど、理にかなってたもん。オレも子どもの頃、似たようなこと云われたことあるし。こっぱずかしくなっちゃったよ。その意味では青春映画のテイストもある、と。

 それでは犯人捜しである。

 まず原作・脚本は「GO」などの金城一紀。なるほど。それで在日朝鮮人なのか。残念ながら在日朝鮮人である必然性は全くない。ではこうなってしまった責任は金城一紀にあるかというと、恐らく違うと断言できる。何故なら監督が、あの世紀の大愚作「T.R.Y. トライ」を撮った成島出だから。なるほど納得。映画作法どころか物語の文法すら分かってないようなやつにはこの程度か。
 精神分裂を起こしている自覚のないやつにお薦め。

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