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2006/08/09

HERO

88

 今年7月に放送されたCX系のSPを、何を今さら今頃鑑賞。どうも一度録画しちゃって評価がハッキリしてる作品は放っておいてしまう。東京に住んでると東京タワーに行かないのと一緒?(ちがうちがう)

 もう5年も前になるキムタクとやら主演のTVシリーズの「その後」を描いた続編である。何度か書いたが、オレは番組改編期、とりあえず新しいドラマの1話目は観ることにしている。そこからフルイにかけて落としていくわけだが、最後まで生き残り、なおかつ今でも保存してあるドラマというのは、今となっては実に貴重になってしまった。その貴重なうちの1本が本シリーズだ。

 東京地検城西支部(実際には存在しない)を舞台に、中卒で大検を受けてから司法試験を経たという変わり種の検事を主人公とした物語。シリーズ当時は、やれキムタクとやらがどうこういうことではなく、話の筋がしっかりしていたことと、検察の世界でうまく嘘をついている設定のうまさ、それとキャラクター間のかけあい(つまりは科白)の見事さ、音楽の質とタイミングといったあたりに惹かれていた。今回、音楽だけはシリーズと同じ服部隆之だが、演出はシリーズでメインだった鈴木雅之ではなく澤田鎌作、脚本もメインだった田辺満ではなくサブだった福田靖を起用しているが、とはいえシリーズに溶け込んでスタッフでもあるためか、シリーズの世界観を損なう展開にはなっていない。

 シリーズの最終回では主人公・久利生公平が石垣支部へ赴任するところで終わっていたが、今回は札幌支部から山口の虹ケ浦支部へ赴任してくるところから始まる。ちょっと実際の検察組織のことを説明しておくと、最高検察庁をトップとする検察組織は、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡のブロックごとに高等検察庁があり、その下、各都道府県ごとに地方検察庁が存在する。地検の「支部」というのは市町村ごとにあるわけではなく、単に島嶼部といった遠隔地などをカバーするような配置になっている。例えば東京地検の場合、支部は八王子に1つあるだけ。本庁側が23区と島嶼部を担当し、八王子支部が市町村側を担当している。「支部」の下に「区検察庁」があって、こちらがさらに細かい地区を担当する。東京地検東京本庁の下には、東京、八丈島、伊豆大島、新島区の4つの区検察庁がある。したがって「城西支部」などという細かい管轄は存在しないし、札幌にあるのは「札幌地検」、石垣には確かに那覇地検の支部が存在するが、山口地検に虹ケ浦支部は存在しない(あるのは本庁と防府支部のみ)。っていうか、そもそも日本地図のどこ探しても虹ケ浦なんていう地名は存在しないはず(あったらごめん)。実際のロケ地は山口の角島だそうな。このへんのところがうまく嘘をついてるなあと(違うか)。

 話のメイン舞台は、この架空の場所、虹ケ浦という土地。地元の人間に愛されまくっている鴨井産業の役員が殺人の疑いで逮捕されたことから、逆風のなかでの捜査が主軸になる。この大きな企業がその地元で基盤になっているという設定がいかにも日本の地方っぽい。
 この捜査の過程とは別に、同じ支部の人間が久利生のやり方にだんだん感化されていく過程が別の軸として描かれるのもシリーズと同様。虹ケ浦支部の支部長が塩見三省、久利生の事務官が堤真一、久利生の同僚にあたる検事にベンガル、新米検事に綾瀬はるか、その事務官に鈴木浩介といった布陣。ほかにも色々でてくるが、話の筋にかかわってくるのでここでは触れないでおこう。

 もちろん最終的には城西支部の面々、すなわち次席検事・鍋島利光(博多華丸じゃかなかった児玉清)以下、刑事部長・牛丸豊(角野卓造)、検事の芝山貢(阿部寛)、江上達夫(勝村政信)、中村美鈴(大塚寧々)、事務官の雨宮舞子(松たか子)、末次隆之(小日向文世)、遠藤賢司(八嶋智人)も出てくるが、その間をつなぐのが巽江里子(飯島直子)というのが面白い。シリーズのゲストキャラクターで、久利生とは司法修習生当時の同期という設定。確か飯島直子が出演した回に、シリーズの主題歌を歌っていた宇多田ヒカル(今回は違う)がワンカットだけ出演していたはず。

 隠れキャラである「あるよ」のバーテン(田中要次)も出てくるには出てくるが、あれは別人? 今回、衝撃的なセリフがある。

 話の終わり方として「あれ?」って感じになっちゃうが、まぁ考えてみると決着のついた話になってはいるので、あれでいいのか。要するに第2シリーズにつながってくぞ的な終わり方になっているわけで、相変わらずCX系の商売の上手さが前面に現れた作品と云えよう。ま、そういう商売上手は大歓迎だぞ。やはり亜流的な作品ではなく、城西支部を舞台にした久利生の動きを見たいというのは当然だろう。

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