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2006/11/04

トム・クルーズ、UAとタッグ

 アメリカの映画会社は、今でこそ百花繚乱の趣があるが、オレが最も観ていた頃は、メジャー数社による支配の最後の頃だった。

 「パラマウント」といえば山のマーク。スピルバーグがインディ・ジョーンズ・シリーズの冒頭で必ずパロディにしてみせる。
 「ユニバーサル」といえば自転する地球のマーク。今はフルCGのすげー絵(映画版スタートレックに出てきた『ジェネシス』のシミュレーションに似てる)になっているが、昔はちゃちぃもんだった。さらに前はなんかパチンコ屋の看板みたいなやつ。
 「コロンビア」なら自由の女神。これは今でもほとんど変わっていない。
 「20世紀フォックス」といえばロゴがサーチライトに照らされるやつね。マークよりもファンファーレが高らかに鳴る曲のほうが有名かもしれない。
 「ワーナー・ブラザース」は、何度もアイキャッチを変えているので定番の印象がない。資本も吸収されたり合併されたり出入りが激しいしね。一番おぼえてるのはロゴがぶっとんでいく絵かな。ただ、これも絵より曲のほうが有名だわな。

 それから……忘れてならないのが「MGM」だ。メトロ・ゴールドウィン・メイヤー。ライオンが吼えるアイキャッチは今も息災。
 もう1つ、「UA」って知ってる? ユナイテッド・アーチスツ。UAっていうデッカい立体文字がゆっくりこちらを向くだけの絵だが、これまた曲が印象的。

 もっとも、オレが最も観ていた頃は、すでにUAはMGMに吸収されて、ライオンが吼えるアイキャッチの下に「MGM/UA」と記されるようになっていた。

 UAって結構メジャーな会社だったんだよ。もともとはチャーリー・チャプリンやダグラス・フェアバンクスなんかが立ち上げた会社でね。「ロッキー」の1作目や初期の「ピンクパンサー」シリーズ、それからロジャー・ムーアの途中くらいまで(確か『ムーンレイカー』か『私が愛したスパイ』か)の「007」シリーズなんかは全部ここの制作だった。観て分かる通り、どちらかというと純粋なハリウッド映画というより、イギリス色の濃い作品が多い。だから生涯イギリス作家の原作しか扱おうとしなかったキューブリック大先生なんかに愛されたわけだな。まぁ、あの人の場合、単に動くのが億劫だっただけだが。

 長い前置きはこのくらいにしとこう。ニュースが飛び込んできた。トム・クルーズとタッグを組んで、UAが復活するというニュースだ。

 正確に言うと、「俳優でありプロデューサーでもあるトム・クルーズが、UAの名の下に映画を制作することになった」と、「MGMが発表した」というニュース。するとMGM/UAの資本関係はそのままに、UAの名前でトム・クルーズが映画制作に乗り出すということだから、実際にはMGMとトム・クルーズが専属契約を結んだってことか。ただMGMの発表内容によると、「トム・クルーズとポーラ・ワグナーがUAを再興することになった」となっているので、ひょっとすると間接契約ということかもしれん。
 トム・クルーズは「トップガン」以降、常にパラマウントと専属契約を結んでたんだが、このところの「奇行」が祟って、パラマウントの社長から一方的に契約を破棄されていた。そこを救ったのがMGMということか。ポーラ・ワグナーってのはトム・クルーズと共同制作にクレジットされることが多い。

 資本関係はともかく、MGMの発表によると「新生UAは当初、年間4本の映画を制作し、徐々に製作本数を増やしていく」としており、新生UA映画の「制作・企画には、トム・クルーズとポーラ・ワグナーが決定責任を負う」となっている。パラマウントを追い出されたトム・クルーズではあるが、いくつかの企画を持っているのは事実だし、いくつかの原作の映画化権を持っているのも確か。
 まぁ懐かしきUAの再興は、決して哀しいニュースではない。ただトム・クルーズに1つだけ警告しておきたい。新生UAをできる限り長く続けたいと思うなら、必ず以下の警告だけは遵守すべきだ。

「お前は映画に出るな」

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