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2006/12/08

悩んでいる

 悩んでいる。何を悩んでいるかって、007最新作「カジノ・ロワイヤル」を観るか否か、だ。

 007シリーズはもともと、イアン・フレミングの小説を原作にしていたが、ちょうどロジャー・ムーアがジェームス・ボンドを演じる頃になってから、一応原作の名がクレジットされているものの、引用したのはタイトルだけで内容は全く異なる作品が増え始める。さらにその後はタイトルも含めて完全なオリジナル映画が作られるようになる。
 「カジノ・ロワイヤル」という作品は、実はイアン・フレミングによる007シリーズの第1作である。以前、映像化されたことが2度だけある。一度は007シリーズが映画で始まる以前、イギリス国内でTV放映されたもの。内容に対して特段のコメントが存在しないことからみても、大した作品ではなかったものと思われる(オレも観たことがない)。もう一度は、映画007シリーズの〝外伝〟的な扱いで映画化されたときだ(1967年)。
 映画007シリーズは、アルバート・R・ブロッコリ(野菜のブロッコリを作った人の孫)とハリー・ザルツマンによって設立されたイオン・プロダクションが制作してきた。ジョージ・レーゼンビーが主演して酷評された「女王陛下の007」を推したザルツマンが凋落の一途を辿り、ブロッコリと対立した結果、ザルツマンはイオンから離脱してしまう。以降はブロッコリ主導のイオンが007を制作し、ブロッコリの死後はその孫娘が制作を引き継いでいる。
 ところがザルツマンとブロッコリが設立したイオンは当初、権利関係の混乱から、第1作である「カジノ・ロワイヤル」の映画化権だけは獲得しそこなった。後に映画化権を獲得したのはコロンビアで、だから旧「カジノ・ロワイヤル」は007シリーズ映画とは別物という扱いを受けているのである(同じような事情で『ネバーセ・ネバーアゲイン』も似たような扱い)。
 ところがこの旧「カジノ・ロワイヤル」、後世に伝わるトンデモ作品。ジョン・ヒューストン、ケン・ヒューズ、ヴァル・ゲスト、ロバート・パリッシュ、ジョセフ・マクグラスの5人が共同で監督、ピーター・セラーズ、ウルスラ・アンドレス、デビッド・ニーヴン、オーソン・ウェルズ、ウディ・アレン、ジョアナ・ペテットらが登場し、3人のジェームス・ボンドと4人のMと2人のQと20数人の敵役が出てくる。
 お分かりだろう。旧「カジノ・ロワイヤル」は、結果的に原作とは全く別物のドタバタパロディ作品として完成し、プロットは破綻どころか崩壊を起こしており、理性的な人間には一切理解不可能な作品となっている。最初から最後までギャグとジョークと人を食った展開が連発されるナンセンスものの怪作――という評価が定着しており、オレもそう思ったが、オレとしては原作を知っているだけに真っ正面から取り組んだ「カジノ・ロワイヤル」を見てみたいと心から願っていたのだ。

 今回、ショーン・コネリー、ロジャー・ムーア、ジョージ・レーゼンビー、ティモシー・ダルトン、ピアース・ブロスナンに次ぐ6代目ジェームス・ボンドとして、イギリスの舞台俳優(映画出演としては『エリザベス』、『トゥームレイダー』、『ミュンヘン』など)ダニエル・クレイグが起用され、その第1作として、まさしく「カジノ・ロワイヤル」が制作された。
 観ないわけにはいくまい。

 あ、ちょっと云っておくと、オレは2代目と4代目の役者はジェームス・ボンドとして認めていない。

 それはともかく、普通ならスンナリ見に行けばいいだけのことだ(12月1日から公開註)。ところが……

 おすぎが褒めやがったのである!

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