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2007/11/07

ヘアスプレー

 10月26日、丸の内ピカデリー(マリオン)にて鑑賞。
 オレはもともとミュージカルには点が甘くなるほうだが、といってヒドいものにはヒドいと正面きった評価を下す(例えばドリームガールズとか)。そういうことを抜きにしても、本作はオレのなかで今年(今んとこ)ベスト作品である。

 ジョン・ウォーターズ監督の同名作品(1988)をブロードウェイでミュージカル化。さらにそれを再び映画化したのが本作。ちょうど「プロデューサーズ」と似たような経緯と云える。違うのは、オリジナル映画がミュージカルであったか否か。脚本レスリー・ディクソン、音楽マーク・シェイマンと、ブロードウェイ版のスタッフを従えて、アダム・シャンクマンが監督。

 舞台は1962年のボルチモア。ダンスとオシャレが大好きだけどビッグサイズの女子高生トレイシーは、地元TV局の人気ダンス番組「コーニー・コリンズ・ショー」に出演することを夢見ていた。才能を認められ、出演はするのだが、ことあるごとにTVの実権を握るベルマの妨害に遭う。そんな折、トレイシーは、「コーニー・コリンズ・ショー」唯一の黒人専門コーナーに魅かれていく。

 場所と時代を考えてくれ。マーチン・ルーサー・キングが例の有名な演説をする前の年。しかもボルチモアといえば、中部でありながら南部の影を色濃く残した街。当然、黒人への風当たりは強い。しかし、白人であるトレイシーはそんなこと一切気にしない。持ち前の天真爛漫さで、両親も黒人もどんどん引っ張っていってしまう。これだけ深刻なテーマを持つ話を、よくぞここまで明るい歌と踊りに凝縮してくれたもんだ。

 トレイシー役には、数千人のオーディションを勝ち抜いた元アイスクリーム売りニッキー・ブロンスキー。ベルマには何とミシェル・ファイファー! しかし、本作の主役は彼女たちではないと断言できる。
 トレイシーの父親にクリストファー・ウォーケン。トレイシーの「母親」にジョン・トラヴォルタ!
 そう、本作は何と、「あの」トラヴォルタが女装(というか特殊メイク)でトレイシーの太ったおっかさんを演じ、あろうことか「グリース」以来本格的なものとしては久しぶりに「踊って」みせるのである! しかも父親役である「あの」ウォーケンまで踊る踊る。クリストファー・ウォーケンなんてあんた、オレにとっちゃ精神異常者の役柄しか浮かんでこないよ。007でヘラヘラ笑いながら機関銃ぶっぱなしてる印象しかないもん。

 想像してくれ。

 クリストファー・ウォーケンと女装したジョン・トラヴォルタがチークダンスを踊るのだ(本当にそういうシーンがある)。これを観るだけも一見の価値はある作品である。

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