« レビューの旅 | トップページ | 仮面ライダー電王 番外編 »

2007/11/05

ULTRASEVEN X

 ええ、ええ。観てますよ。観てますとも。
 まさか深夜にやるとは思ってなかったんで、チェック漏れから第1話を見逃したものの、ここまで2~5話までは観てますよ。公式サイトを見る限り、1クール(12話)だけで終わる予定の作品で、しかも撮影はもう終わっているんだそうな。

 舞台は、一言で言ってしまえば、パラレルワールドだ。現代とほぼ同じ社会でありながら、街中に張り巡らされた無数のモニタが政府の意図と様々な情報とを伝え続ける社会。その社会の裏側で、宇宙から侵入してくる未知の生命体から守るために奔走する集団がいる。特殊捜査チーム「DEUS(デウス)」だ。デウスに所属するエージェントたちは、普段こそ街に溶け込み普通の生活を送っているが、ひとたび事件が起これば数人でチームを組んでミッションにあたる。つまり旧作の「ウルトラ警備隊」的な存在とは一線を画した組織が背景にある。
 主人公、コードネーム「ジン」(ちょっとたっくん似の与座重理久)もデウスに所属するエージェントの1人なのだが、物語冒頭からいきなり記憶がない。記憶がないくせにミッションはこなす。謎の女・エレア(加賀美早紀)から授かったウルトラアイで、ウルトラセブンへの変身能力を備えることになる。ジンとチームを組むデウスのエージェントはほかにコードネーム「ケイ」(脇崎智史)、コーネーム「エス」(伴杏里)。エージェントたちに命令を送るデウスの司令は声(夏木陽介)だけの存在だ。

 絵的にはちょうど「ブレードランナー」っぽい舞台設定(やたらとナイトシーンが多い)。話は毎回ドス暗い。ほとんど笑いも笑顔もない。
 第1話「DREAM」(監督・八木毅、脚本・小林雄次)は見逃したんでノーコメント。第2話「CODE NAME "R"」(監督・八木毅、脚本・太田愛)は、集団拉致を追いかけていったら元デウスのエージェントの裏切りと「望んで拉致されていた地球人たち」に突き当たる話。第3話「HOPELESS」(監督・鈴木健二、脚本・福田卓郎)も、脳が異常収縮した死体をきっかけに事件を追及していくと、短期で割のいい仕事を斡旋する人物を隠れ蓑に地球人の生体エネルギーを集めていたエイリアン(小宮孝泰)と、「望んで仕事していた地球人たち」に突き当たる話。ここまではジンがケイと組む展開だったが、第4話「DIAMOND “S”」(監督・鈴木健二、脚本・太田愛)からはエスが加わる。ミイラ化した死体から「シャイナー05」というケミメディック(機能性化学薬品)に辿り着き、それを開発した会社の社長がエド山口だったという話(違うか?)。
 要は、一見平和そうな舞台設定なのだが、実は人間たちが疲弊している社会、というのが常に背景にあって、記憶をなくしているジンの目線で物語が語られるため、いちいち驚きと疑問にブチ当たる(対してケイは疑問を抱いていないため、やや脳天気に見えるが、こことの対比というストーリー構造になっている)。
 第5話「PEACE MAKER」(監督・鈴木健二、脚本・金子二郎)は、亡命してきた肉体が脆弱なエイリアンに、追い求めていたものを与えてやると、嬉々として母星へ帰国、隣の星に逆襲し、結局は2星とも滅んでしまうという話。対して亡命してきた先である地球は、もう5年も戦争が起こっていない(しかし地球人は不満を抱えている)という皮肉な対比になっている。

 一応、骨組となる筋や設定があるにはあるが、わずか30分の1話完結、比較的バラバラな展開で進んでいく。ちょうど「マックス」でとられた手法と似ている。それもそのはず、シリーズ構成を「マックス」「メビウス」の八木毅(監督も兼任)が担当している。他の監督も脚本家も、今のところ「マックス」「メビウス」出身者が多い(脚本の福田卓郎のみ例外。この人は東宝出身で、堤幸彦なんかと組むことが多い)。

 しかし、ここまで観てきて思うのだが、こうした話にウルトラセブンを冠する必要があるのか。どうかすると、むしろウルトラセブン枠であることが足枷になっている話すら散見できる。確か……「大人の鑑賞に耐える」だっけか? その意味からすれば不十分極まりない。
 それと、話は全く旧作と異なり、別の世界観で描かれているようにしか見えないが、公式サイトでは旧作とつながってくるかのような文章も載っている。

 ティガ(V6長野博)が複数の昭和ウルトラマンと共演する映画「大決戦!超ウルトラ8兄弟(仮題)」(来秋公開予定)の制作も決まっているくらいだから、早いとこ本作には見切りをつけたほうが利口かもしれない。

|

« レビューの旅 | トップページ | 仮面ライダー電王 番外編 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« レビューの旅 | トップページ | 仮面ライダー電王 番外編 »