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2008/06/10

クローバーフィールド HAKAISHA

 たぶん有楽町で観たんだと思う。

 TVシリーズ「LOST」の製作で一躍名を馳せたJ・J・エイブラムスが、映画としては初監督作にあたる「M:i:Ⅲ」のキャンペーンで来日した際、原宿のキディランドで見たゴジラのフィギュアから着想したのが本作……ということになっているが、恐らく着想はゴジラだけではあるまい。「ガメラ2~レギオン襲来~」は絶対みているはずだ。

 気持は分からないでもない。
 アメリカにはゴジラのような国民的に愛される巨大怪獣キャラクターがいない。かろうじてキングコングくらいだろうが、恐らく日本におけるゴジラとはポジションが異なる。そこで、そういうキャラクターをアメリカでも、という意気込みは分からないでもないのだが、J・J・エイブラムスは明らかに勘違いしている。
 勘違いその1。日本におけるゴジラ人気は、最初の頃こそ単体人気であったものの、その後の追加ファクターというか環境がなければ、今日のような隆盛はなかったのではないかと思われる。例えば大映のガメラ、松竹のガッパ、大魔神のように、ある種のブームがなければあれだけ量産はされなかったろうということ。当時の日本と今のアメリカでは環境が異なりすぎているのである。もちろん、そういう環境をつくりだすほどのパワーが本作にあれば別だが、そうはなっていない。
 勘違いその2。確かにゴジラは醜悪なモンスターではあるが、途中経過では子どもの味方だった時代があったことでもあるし、そもそも愛されるべきキャラクターとしての要素を兼ね備えていなければ、今日のような隆盛には至っていなかったはずだ。しかるに本作におけるモンスターは、残念ながら醜悪なだけで終わっている。外見は、喩えて云うとグモンガ。人気が出ようはずもないのだ。

 もう大したことない作品なので、以下ネタばれでいく。

 日本への栄転が決まったロブを祝うため開かれたサプライズ追い出しパーティ。その最中、突如としてニューヨーク全体を悲劇が襲う。
 話はこれだけだ。そこを、ロブの友人が構えるビデオカメラ(後に、この友人の死亡によりカメラを持つ人は交代する)の映像という視点だけで語られるのが本作。要するに、ニューヨークを謎のモンスターが襲い、逃げまどう側のみの視点で語られる作品ということだ。後に廃墟と化したニューヨークから回収されたビデオカメラを再生してみると、本作になるという趣向。タイトルに意味はなく、回収した政府機関が名づけたコードネームに由来している。
 話の展開のさせ方としては、ちょうどスピルバーグ版「宇宙戦争」と同じで、情報を得られない側の恐怖として描かれる。しかもビデオカメラ映像。確かに怖いが、それじゃゴジラにはなれないよ。

 役者はほとんど無名。監督のマット・リーヴス、脚本のドリュー・ゴダード、ともにオレは聞いたことがない。

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