« 東京白景18 | トップページ | 20世紀少年 第2章 »

2009/06/02

ウルトラギャラクシー大怪獣バトル

 「メビウス」の後番組として一昨年、TBSからBSにチャンネルを変えて放送された(今のところ)最新のウルトラシリーズ。ただし本放送当時オレは見ていない。何故かというと、バンダイのアーケードゲーム「大怪獣バトル」との連動作という情報を事前に得ていたから。ということは新ウルトラマンが登場するわけではなく、単に怪獣が戦うだけの、昔で云うと「ウルトラファイト」みたいな作品だろうとたかをくくり、なもんで見逃していたわけだ。見始めたのはCSで放送されるようになった(現在ではネット上で無料視聴可能)今年1月から。ウルトラシリーズとしては(SEVEN-Xみたいな亜流を除けば)珍しい1クール13話のみの作品。惰性で見始めたのだが、どうしてどうして、意外なほどしっかりしたストーリーラインだったので驚かされた。

 まず世界観として、レイブラッド星人(ネーミングは明らかにレイ・ブラッドベリからきているのだろう)なる精神体のみの生物がカギになる。彼らは「宇宙の神」を自称し、様々な星の人類に取り憑いて、互いに殺し合うことで最高神のポジションを狙う。殺し合うといっても自ら肉弾戦を展開するわけではなく、バトルナイザーなる機械を使って怪獣を操り、自らの分身として怪獣を戦わせる。ただし操る怪獣の痛みは自らにも降りかかるので、その怪獣が倒されれば自らも命を落とすことになる。これを「レイオニクス・バトル」と称し、タイトル(というかゲーム)の意味でもある。
 レイブラッド星人が送り込んだ怪獣ブルトンによって次元が変調をきたした結果、世界観の違いに関係なく、過去のウルトラシリーズ全ての怪獣が同一の世界に存在するようになった、という非常にご都合主義的な設定。
 時代背景としては「メビウス」よりも後、人類が宇宙時代を迎えた頃。宇宙ミッションのエキスパート集団として組織された「ZAP SPACY」が、あちこちの銀河へ進出し始めた時代の話。

 ZAP SPACY所属の貨物船「スペース・ペンドラゴン」は、通信が途絶えた辺境の惑星ボリスに向かっていた。到着寸前、原因不明の次元変調と正体不明の敵からの攻撃を受け、惑星ボリスに不時着。そこでスペース・ペンドラゴンのクルーが見たものは、故郷・地球ではとっくに絶滅したはずの怪獣同士による死闘だった。

 要は、怪獣同士を戦わせる舞台設定を整えるために、小難しい屁理屈をこねたわけだが、これが意外に無理なく破綻なく成立している。
 怪獣同士の戦いがメインなためウルトラマンはほとんど出てこないが、それだけに1話完結パターンをとらず、惑星ボリスという小さなスペースを舞台に、連続活劇の様相を呈する。これが非常に話を盛り上げる効果になっている。多少妙な場面がないでもないが、まぁそこは目をつぶってやってくれ。ご愛敬ってもんだ。

 スペース・ペンドラゴンのクルーは、船長ヒュウガに小西博之。副長ハルナに上良早紀(かつて三浦理恵子、来栖あつこと組んでCDデビュー歴あり。ウルトラシリーズでは『マックス』にゲスト出演歴あり)。メカニック担当のクマノに俊藤光利(『ネクサス』溝呂木)。怪獣博士オキに八戸亮。
 ただし、もちろん彼らは脇役であって、主役は別にいる。

 ペンドラゴンが不時着すると、謎の機械を使って怪獣を操る地球人に出会う。これがレイ(南翔太)で、当初は記憶喪失の青年として登場するのだが、徐々にレイブラッド星人に取り憑かれていることが明らかになってくる。

 といっても、そうした事実を教えたのは、同じくレイブラッド星人に取り憑かれ、レイオニクス・バトルを展開する地球人ケイト(蒲生麻由)。

 ペンドラゴン到着前、惑星ボリスには同型船スペース・ゴースタードラゴンが同じように不時着していたのだが、後にペンドラゴンのクルーはその生き残りを発見する。ゴースタードラゴンの船長は、かつてペンドラゴンの副長を務めていたヒロキ(影丸茂樹。この人よくウルトラシリーズに出てくるなあ)で、彼は現在のペンドラゴンの副長ハルナの兄でもある。

 ――とまぁ、ここまででキャストの大半を説明してしまった。断っておくがゲストも含め大半である。要はペンドラゴンのクルーがボリスを脱出するまでの話なのだが、1話完結でなく、舞台が限られている分、当然のことながら登場人物の人数も制限される。それがまたドラマ展開に厚みをもたらしていると云える。

 反面、例えばメビウスのように最終回号泣パターンとなるには、これだけの話数だと少なすぎる。とはいえ非常によくまとまっているという意味では好材料だ。それからウルトラマンが「ほとんど」出てこないと書いた。ちゃんとおいしいとこさらっていくのである。

 忙しいさなか、たったワンクールとはいえ終わってやれやれと思っていたら、次週から続編「ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEO」をお送りします(本放送は今年3月までに終了)だと? ちなみに「NEO」とは「NEVER ENDING ODYSSEY」の略だそうな。やれやれ。

|

« 東京白景18 | トップページ | 20世紀少年 第2章 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/162541/45772631

この記事へのトラックバック一覧です: ウルトラギャラクシー大怪獣バトル:

« 東京白景18 | トップページ | 20世紀少年 第2章 »