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2009/09/21

官僚たちの夏

 TBS系列で放送されていたTVドラマ。城山三郎の原作を映像化したのはこれが二度目だが、前作(1996年のNHK)は未見。何故ならNHKの存在をオレは認めていないから。

 主に1955年から約20年に及ぶ通産官僚の仕事ぶりを描いた作品。芸達者ばかりが揃っていることもあるが、何しろ現実の出来事や人物をベースに描いているため、こちらとしては歴史的事実、つまり結末が分かっているだけに、非常に面白く観ることができた。

 例えば主人公・風越(佐藤浩市)は佐橋滋のことだし、その片腕である鮎川(高橋克実)は川原英之、庭野(堺雅人)は三宅幸夫のことだ。風越のライバルである玉木(船越英一郎)は今井善衛、後任の牧(杉本哲太)は両角良彦、そのライバルである片山(高橋克典)は山下英明。玉木の前任次官である丸尾(西村雅彦)とは、だから松尾金蔵のことになる。原作では名前が出てこないが、通産省初の女性キャリア(吹石一恵)というんだから、これは坂本春生のことだろう。ちなみに原作に出てきていて、本作には登場しない2人目のキャリアとは川口順子のことだ。
 モデルのいないキャラクターとして、原作では関西の地方紙記者だった西丸(佐野史郎)が、本作では在京一般紙記者かつ物語全体の狂言回し的な役どころとしてグレードアップして登場する。御影(田中圭)も原作に出てくるが、これまたモデルのないキャラクター。
 本作では官僚に的を絞ったためか、政治家の登場が少なかった。せいぜいがとこ池内信人(北大路欣也)と須藤恵作(長塚京三)くらいもので、それぞれ池田勇人と佐藤栄作を模している。大負けに負けて佐藤B作が演じた古畑という役は福田一のことだ。原作ではほかにも、石橋湛山、宮澤喜一、大平正芳、田中角栄、櫻内義雄、三木武夫といった面々を模したキャラクターが登場した。

 何でこんなに詳しいかというと、若かりし頃、原作を何度も読み返したからだ。加えて話のほうは、特に日米貿易交渉のあたりなどは、その後のオレ自身の仕事にも連関してくる話なので、実に興味深い。ただし本作の場合、ディティールが甘い。いや、美術やCGは結構なのだが、セリフやシチュエーションにリアリティがない。もうちょっと勉強してほしいなあ。キャリア官僚が廊下の立ち話で自分の進退になんか触れないよ。

 脚本は橋本裕志の単独。演出は平野俊一、大岡進、松田礼人がローテーション。何より素晴らしいのは佐橋俊彦の音楽だったけど、OPのインストは、「鹿男」っぽくね?

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