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2009/10/12

リアル鬼ごっこ

 CSにて鑑賞。

 以前どこかの劇場で予告編を見たときは莫迦にしてたのだが、どうしてどうして、なかなかよくまとまった作品になっている。

 主人公の高校生・佐藤翼は、父との二人暮らし。入院中の妹がいるが、感情を失くしてしまっている。子どもの頃に親友だった佐藤洋は、今やヤクザの舎弟のようなことをやっていて、ことあるごとに翼につっかかってくる。その日も、洋の不良仲間たちに取り囲まれた翼だったが、洋に殴られる直前、かき消すように失踪してしまう。
 翼が向かった先は、まったく同じ場所と時間ながら、世界観の全く異なるパラレルワールド。そこでは王制が敷かれており、王様の命令によって「佐藤」という姓の人物だけを追いかけ、抹殺する「リアル鬼ごっこ」の真っ最中だった。

 何でも原作は、まさしくこの「リアル鬼ごっこ」部分のみを扱う話なんだそうな。なんだ、それじゃつまらん。オレはむしろこのパラレルワールドの扱い方に感心させられた。ということは山田悠介の原作ではなく、柴田一成による監督・脚本の勝利ということか。

 実はちょっと理屈的に破綻している箇所(パラレルワールドとこちらの世界を往き復する際の慣性モーメントに全く触れられていない。万有引力が存在しないとでも?)がないではないが、非常によく出来たプロット展開になっており、オチの付け方もなかなか。

 主演の石田卓也は最近「救命病棟24時」で観たが、以前も今もさして演技力に変化はみられない。叫んだり飛び跳ねたりすればいいってもんじゃない。だがまぁ、さして演技力の必要な役でもない。そこは演出がカバーしている。妹役の谷村美月も恐らく演技的な才能は皆無。ただし芝居の付け方が記号的だったのが幸いして、うまいことパラレルワールドとこちらの世界の役を使い分けて見せている。脇を固める吹越満や柄本明については安心感がある。松本莉緒は乳デカくなったなー。

 岩代太郎の音楽も好感が持てた。しかしナイトシーンの「黒」がキツすぎるのは、撮影(早坂伸)が悪いのか照明(鈴木秀幸)が悪いのか。

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