« 特命戦隊ゴーバスターズ Mission5「キケンな熱暴走!」 | トップページ | 特命戦隊ゴーバスターズ Mission6「合体!ゴーバスターオー」 »

2012/05/09

笑う警官

 遡り篇。2010年11~12月頃、CSにて鑑賞。

 佐々木譲「北海道警シリーズ」第1作の映画化。あーのーなー。これじゃ原作が台なしだろう。そもそも2作目につなげらんねーじゃん。

 マイ・シューヴァルとペール・ヴァールー夫妻が描いた「マルティン・ベック」シリーズ「のような」作品を書かないかと打診され、佐々木譲がものしたのが本作。もともとは「うたう警官」というタイトルだったが、映画化の際、現題に改名した。元ネタとなった「マルティン・ベック」シリーズ第4作(エドガー賞を受賞している)と全く同じタイトルになってしまった。オレは改名する前のほうが好きだなあ。

 2003年に発覚した「北海道警裏金事件」をご記憶の方も多かろう。発覚のきっかけになったのが、「稲葉事件」だ。2002年、道警生活安全部特捜の班長だった稲葉圭昭警部(当時)が覚醒剤取締法違反容疑と銃砲刀剣類所持等取締法違反容疑で逮捕、起訴され、後に有罪判決を受けた事件だ。この公判の過程で、道警のやらせや銃刀法違反の偽証などといった不祥事が明るみになった。ふざけた話だが、道警はこの事件の「反省」に立って、同一地域・同一部署の司法警察員を3年以上就かせないという不文律を設けた。これによって道警の捜査能力は「地に落ちた」と云われる。

 この事件をベースに、道警内の不正を暴こうと現場の人間が立ち上がるというのが、本作の基本プロットだ。ところが…。確かに原作は、ある種のカタルシスに欠ける面があるのは否めない。だからこそシリーズとして成立している面もある。ちなみに道警シリーズは本書の後、「警察庁から来た男」、「警官の紋章」、「巡査の休日」、「密売人」と続いており、未だ完結をみていない。また同一設定を用いた別シリーズ「駐在警官・川久保篤シリーズ」や「廃墟に乞う」などのスピンオフ作品を生んでもいる。しかるに、だ。本作の最終プロットは実にスタンピードへとひた走ってしまう。なんじゃそら。

 大森南朋、松雪泰子、宮迫博之、忍成修吾といったキャスティングに齟齬はない。やや小島百合(松雪泰子)をフィーチャーしすぎのきらいがあって、それがスタンピードへと突き進む原因でもあるのだが、それは別にキャストの責任ではない。

 原因はもちろん、監督・脚本の角川春樹にある。

 何でも角川春樹、東映との間で、「観客動員が150万人を超えなかったら映画を辞める」と約束したそうだ。

 本作の観客動員は10万人に満たず、興行収入は3億円弱。さもありなん。

 角川春樹、二度と映画に携わるんじゃない。

|

« 特命戦隊ゴーバスターズ Mission5「キケンな熱暴走!」 | トップページ | 特命戦隊ゴーバスターズ Mission6「合体!ゴーバスターオー」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/162541/54620250

この記事へのトラックバック一覧です: 笑う警官:

« 特命戦隊ゴーバスターズ Mission5「キケンな熱暴走!」 | トップページ | 特命戦隊ゴーバスターズ Mission6「合体!ゴーバスターオー」 »