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2012/06/28

夕凪の街 桜の国

 遡り篇の最終回。2010年5~6月頃、CSにて鑑賞。こうの史代のコミックが原作。「アクション」やら何やら、おぢさん達が読む四コマ漫画雑誌の連載が映画化されるというのは非常に珍しいが、何しろ出来が良いものだから仕方ない。
 原作は「夕凪の街」、「桜の国」の第1部、第2部の計3部構成になっているそうで、これをほぼそのまま本作に反映している。ただし本作の場合は「夕凪の街」と「桜の国」の2部構成なのだが、「桜の国」の後半になると回想シーンなども含めどんどん「夕凪の街」のキャラクターが食い込んでくる。まぁ謎解きの意味もある。

 ストーリーラインはあまり書かないほうがいいかもしれない。広島を舞台に原爆症に悩まされる親子3代の物語。だが直接的に原爆投下のシーンが描かれることはほとんどないし、特に「桜の国」に至っては基本がコメディの路線になっている。だから陰々滅々と観る作品ではないのだが、それだけに伝わる(突き刺さる)メッセージには重たいものがある。特に「夕凪の街」のラスト、主人公・麻生久美子のモノローグは鮮烈だ。やれ理屈がどうこうとか国家間の隔たりがなんたらとか、そんなことはどうでもいい。様々な生命を奪い、今また自らの生命を奪っていきつつあるものに対して、最大限の憎しみをぶつける、ただそれだけのことだが、よく考えてみたら我々はそんなことすら満足にできない世界に住んではいないか。

 監督・脚本は佐々部清。「半落ち」、「出口のない海」、「ツレがうつになりまして。」などなど、割としっかりした画づくりをする人だ。「夕凪の街」主演が麻生久美子。これが素晴らしい。「桜の国」主演が田中麗奈。役柄上しょうがないのだが、正直云って父親役の堺正章においしいとこ全部もってかれてる。同様の意味で、中越典子の役は非常においしい。ああいうキャラクターを配置することで、悲惨になりがちな話をうまく着地させている。

 こういう作品は年に一度くらい(できれば家族そろって)観るってのはいいかもしれない。

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